「杉本歯科医院」のチョット一言　ありがとうございます

新しい年を迎えられたこと本当にうれしく、感謝申し上げます。

感謝申し上げるのですが、いったい私は誰に感謝しているというのでしょうか。
これを読んで下さっておられる方は、「きっと自分に感謝してくれているのだ」と、お思いでしょうか？
確かに昨年、私は多くの人にお世話になり、お助けいただきました。
思い起こしますと、あの方にも、あの人にもと、お世話になった方々のお顔が思い浮かびます。
でもこの感謝の念というのは、具体的にお顔が思い浮かんだ方々だけに向けられた思いだけではないと思います。
私が生きていくにあたって、私が全く気づかないところでも、多くの方や物にささえられてきた事を、知らず知らずの内に感じる事ができ、それらすべてに感謝の念が思い浮かぶのだと思います。

昨年よりの世界経済の不安定さから、就業・就職に大変さが感じられます。
それに伴い、進学面でも大いに影響を受けているのではないでしょうか。
この１月～４月の間は、毎年多くの人が人生の岐路に立ち、生活環境を大きく変えていく季節です。
不景気だから、もうしばらくじっとしておこう、とか
卒業したくないから、もうしばらくこの学校にいよう、など
そんなことはなかなか許してはもらえません。
時間は容赦なく私たちを押し流し続けます。
止まる事はできません。
そんな中で多くの方が、新しい人との出会い、また別れを経験されます。
毎日当たり前のように暮らしていたのに、その人、あるいはその物がなくなると、ぽっかりと空間が空き、無くなったものの存在がいかに大きかったのかを知らされます。
歯を抜かれた経験がある人は、思い出してください。
歯が抜けたあとのポッカリ穴が空いているあの経験。
抜いた歯ってこんなに大きかったのかぁ　と思われたのではないですか？
詰め物が取れた経験のある方も思い出してみてください。
大きな穴が歯に空いて、何とも頼りない歯になったような感じがしませんでしたか？
私たちは毎日毎日を、何気なく暮していることが多いです。
または、あれもイヤ、こんなのつらい、と毎日ストレス・ストレスの日暮しておられる方も多いでしょう。
でも自分の隣にいる、普段は何とも思っていないけれど、いつも寄り添っていてくれるもの、それに気づいた時、私たちは本当の幸福感を感じることができるのではないでしょうか。
そんな時、苦しみが無くなるのではなく、苦しみを乗り越えていくことができるのではないでしょうか。
前ばかりを力んでにらみ続けず、時には少し力を抜いて、まわりを注意深く見詰めてみたいと思います。
きっと無くなってしまうと、心にポッカリ穴があいてしまうような、大切な大切なものがあるはずです。
当たり前のように、寄り添ってくれているものがあるはずです。
そのものに、素直に「ありがとう」と言いたいですね。
そしてそのことが、自分を取り巻くすべてのものに対して湧き起こってくる感謝の念なのではないでしょうか。